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■2007/08/18 (土)
2007年4月の香りニュース |
前の続き。
○和服から桜の香り 北上の呉服店開発、20日発表 独自染色に一工夫 極小カプセルを付着(岩手日報社2007年4月18日)
桜の香りのする着物を開発した呉服店の記事。北上市鍛冶町の「さくら染家 和の衣さとう」というお店が開発したらしい。しくみは前に紳士服のアオキが売り出したラベンダーの香りのスーツと同じようで、芳香成分を閉じ込めた極小なカプセルを生地に織り込むものだそう。生地がこすれるごとに香りが立ち、クリーニングに出しても香りは長続きするとのこと。染めの方もちゃんと桜のチップを使って淡いピンクにしたとか。なんだか桜の妖精のよう。
○鼻粘膜で脊髄機能改善 損傷部に移植し神経再生(共同通信2007年4月15日)
知らなかったのだが、鼻の奥の嗅粘膜にあって匂いをつかさどる嗅神経には、中枢神経なのに再生能力があるという他にない特徴がみられるらしい。自然はどんな場合でも嗅覚だけは最後の最後まで残るように配慮して来たのだろうか、さすがは脳の第一神経に繋がる感覚なだけのことはある。しかし損傷脊髄に鼻粘膜を移植して歩行できるまでに至ったのは手術した約250人のうちたった一人という。まだ研究段階ということか。
○自然の不思議/キンギョも嗅覚が大事(しんぶん赤旗2007年4月22日)
性行動に嗅覚が重要な役割を果たす例は多いが、金魚の場合はオスとメスとで嗅覚が果たす役割逆になっているらしい。
オス…鼻をふさぐと性行動はみられず、嗅索を切っても性行動はみられず
メス…鼻をふさぐと性行動はみられないが、嗅索を切ると性行動がみられる
嗅索とは匂いを司る嗅球から出て性行動を支配する脳の中枢へと繋がる神経のこと。オスの場合は匂いが性行動を促進させるはたらきがあると考えられ、メスの場合は匂いが性行動を抑制するはたらきをもつと考えられるらしい。どうして雌雄にこの差が必要だったのかを考えると興味深い。
○<「美しさへの挑戦」展から>4*菊紋入り十種香箱*上品な装飾 収納力も抜群
(北海道新聞2007年4月28日)
道立函館美術館の4〜6月の企画の記事。副題は「ヘアモード・メイクアップの300年」。化粧道具や豪華な衣装と共に香水や香箱も登場。公式サイトで写真を見たが可愛い菊の模様はあれど、けっこう実用的な香道具収納箱にも見えた。ポーラコレクションの江戸末期のものらしい。展示会場内では伽羅の香りなども体験できたそう。
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■2007/08/15 (水)
2007年3月の香りニュース |
サルベージの続き。重要性よりも個人的に気になったものを。
○【エンタメinチャイナ】ドラマ「人間蒸発」/ドラマ「香粉伝奇」(日本工業新聞社2007年3月10日)
中国ドラマの巨匠・李大為の異色作「香粉伝奇」は、お香専門店「掬霞坊」の若旦那で香道の達人の林一若が主役。しかし彼は女性に香を売るときは肩にアーチ型の痣が無いかどうかを確認することを要求する。前世現世来世が絡む歴史ロマンだそうなので、おそらく前世の恋人の肩にその痣があったということなのだろう。ただ目当ての痣がある女性に出会ったものの、彼女はこの世に真実の愛など無いと固く心を閉ざしているのだった。がんばれお香専門店の若旦那。
○キンモクセイの香りでやせる!? 食欲抑制効果を確認/阪大教授ら(読売新聞2007年3月14日)
以前グレープフルーツの皮の香りを嗅ぐと交感神経がはたらいて食欲が抑制され、ラベンダーの香りを嗅ぐと副交感神経がはたらいて食欲が増進される、といった記事に触れたことがある。そして今度は「桂花/キンモクセイ/Osmanthus fr.」の花の「オレキシン」の香りをかぐと食欲が抑えられるという研究が発表されたそう。南京林業大学中国桂花研究センタ−の向其柏教授、大阪大人間科学研究科の山本隆教授、カネボウ化粧品の共同発表らしい。いずれカネボウ化粧品から桂花シリーズが登場するのだろう。
○日本たばこ産業、業務用「香味節エキスパウダー」を投入 鰹節の風味成分を強化(日本食糧新聞2007年3月19日)。
和風レトルト食品には欠かせない鰹節フレーバーの従来の欠点であった加熱時飛散やレトルト臭発生などを押さえ、鰹節の300種類以上の香気成分の中からペンテンやオクテンといった6成分を厳選したという新商品の記事。嗅いでみたい。
○[言の花]ジンチョウゲは「あの日」の香り(読売新聞2007年3月15日)
【沈丁花生死の境に薫じけり 渡辺水巴】という句が紹介されていた。これは1945年3月10日の東京大空襲のあとに咲いていたというジンチョウゲの句。そういえば広島では原爆投下後の焦土に咲いていたキョウチクトウが県花だという。花は儚い、けれど強い。
○02年、高知の強殺事件:被告側の控訴、高松高裁が棄却(毎日新聞2007年3月23日)
橘が香り記事検索中に何度も引っかかっていた強盗殺人事件があった。被害者が井上香木さん(84)だった為。被告はこの高裁判決(無期懲役)を不服として上告したらしい。香木さんも最高裁を見ているだろうか。
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■2007/08/14 (火)
2007年2月の香りニュース |
ニュースもろくろく見ていなかったのでまずは検索サイトでサルベージ。
○モテ成分1.7倍 「オトコ香る。」ガム再発売カネボウフーズ(毎日新聞2007年2月16日)
あまりの人気で生産が追いつかず2006年8月末から販売休止になっていたカネボウフーズの体身香ガム「オトコ香る。」が再び販売されるというニュース。ゲラニオールが1.7倍に増やされたそうな。それにしてもカネボウさんには、ミントが香るものは作れないのだろうか。メントールはゲラニオールやバニリンよりそんなにも分子が大きい?
○泊まって癒やして 選べる部屋とトリートメント 京都ロイヤルホテル(産経新聞2007年2月27日)
ハイアットリージェンシー京都が香道体験に連れ出してくれたり、帝国ホテル大阪にフレグランスルームができたり、愛知県の和風旅館源氏香が旅館内で聞香教室をやっていたりと、ホテル旅館が香りの企画に手を出す例も多くなってきた。で、これは京都市役所前に建つ京都ロイヤルホテル&スパの新しい宿泊プランの記事。癒しメニューの一つに香木の香りを使うものもあるらしい。面白いのはスージング(soothing)ボディトリートメントには「リラックス」のタイトルが付いているのに、香木のプランには「リフレッシュ」というタイトルがついていたこと。リフレッシュする香木の香り!伽羅は一般的には鎮静効果があるとされているから他の香木を使うのだろうか?一体何を使うのだろう?まさかαピネンが拡散する覚醒の香り松葉燻しか!(有り得ない)
○杜の都に香りの文化/「香室」仙台でお披露目(河北新報2007年2月6日)
今回一番興味深く読んだのがこれ。一度は途絶えた香道大枝流を再興させると主張されている主宰が仙台で香室を作ったという記事。「大枝流」って『伽羅の香』の主人公がやってた香道の架空の流派の名前と同じ…?もちろん江戸時代に大枝流という香道の流派は実在したのだが実際は途絶えている。それを今頃復興?ううーん。なんだか面白そうな人だぞ。
でも検索していてそれより面白かったのはやはりその元祖、18世紀前半に活躍したという大枝流芳(岩田信安)の方かも。煎茶道の著書で有名な人のようなのだが(「煎茶」という言葉を広めた人だそう)、この人は投壷や貝合わせなどの遊戯にも詳しく、貝マニアでもあったらしい。そして香道にも造詣が深かった。なのに人物紹介では「儒学者」となっていた。学者なのにこんなにマニアック。いいのか。でも好きだ、こういう人。
半年前に起こった事件のせいで文章など書けない日が続いていたが、最近急に風向きが変わった。21世紀の最先端科学の凄さを感じる。自分が21世紀の、しかも比較的富裕な国の、それも首都圏にいる巡り合わせを思う。条件が一つでも外れていたら今の風向きは無かったろう。
風向きが変わった途端なんだか日記を再開したくなった。はなはだ勝手な次第だが、また少しずつ学習を行ってみたい。
21世紀の人類。それでもその頭蓋骨の中には「ワニの脳」(←マイケル・クライトン『ターミナルマン』より)が息づいている。人の祖先が遥かに原始的な生物だった頃に最初に獲得した感覚を司る脳、「嗅脳」が。旧約聖書の世界でも創世記でアダムは鼻から神の息を吹き込まれ覚醒した。アダムでさえこの世で最初に感じた感覚は嗅覚なのだった。五感の中で最も最初に生まれた感覚であり、他の四感と違いダイレクトに脳に情報が注ぎ込まれる唯一の感覚、嗅覚。
だから「目覚めよ」といつも覚醒の香りローズマリーを使っていた。「Rosemary is for Remembrance」ローズマリーは記憶に結びついた香りでもある。目覚めよ、そして思い出せ、とプラナロムの瓶を握り締めていた。
21世紀の最先端科学のおかげとは思う。でも半年間、自分をも叱咤激励してくれたローズマリーの香りに今は感謝したい。
緊急事態になってしまった。本当に悲しい。おそらくここの更新頻度が一気に下がるのではないかと思う。もしかしたらこれが最後の更新になるかもしれない。
※
「香りの学習室」で遊んでいるあいだは本当に楽しくて幸せだった。プライベートでも良いことが多くて悪いことが少しもなかったような気がする。でも日記を読み直すとけっこう入院してたりと悪いことも実際には色々あった。それが幸せな日々だったなあと思えるようにしてくれのは「香り」だったように思う。
たとえ満員電車でへとへとになっていても良い香りのガムを噛んでいたらそれだけでも気持ちは切り替わる。退屈な時間でも香を焚いてみたら贅沢な休息になる。寂しい夜でもエッセンシャルオイルの香りがよりそってくれればわくわくしてくる。人は考え方を変えれば一瞬で幸福になれる。たとえ見た目が同じ状態でも、そのときに本人が気持ちがいいなあ幸せだなあと感じていれば、そのときもうその人は幸福なんだと、そういう心を教えてくれるものが、橘にとっては「香り」だった。
だから実際のプライベートはきっとただの冴えない日常だったのだ。でも思い出に残るのは楽しくて幸せな日々ばかりになった。
これからはプラナロムやニールズヤードレメディーズにも手が出なくなるし、伽羅の香も夢になるだろう。でも沈丁花や蝋梅にはどこの街でもきっと出会える。香りを所有するのも楽しいけれど、所有している人だけのものではない香りだって沢山ある。拡散するという素晴らしい特性。橘にとって香りの拡散のイメージは、広がっていく幸福のイメージでもある。これからも多くの広がる香りたちに出会えますように。
今日は橘という名前を付ける理由にもなった大好きな柑橘系の香りで慰められよう。そういえば最初に買ったエッセンシャルオイルがオレンジスイートだったっけ。小さな瓶に入ったわたしの小さな幸福。拡散し消えてしまったわたしの幸福。でも思い出は消えないから。
お休みなのでアニメ『鋼の錬金術師』鑑賞を続行。その途中「香水の香りがする登場人物」が二人も登場した。
日本のアニメに香水の香りがする人物が複数出てくるなんて珍しいことだと思う。しかも一話限りの「成金おばさん」だの「体臭おじさん」ではない。物語中盤のラスボスと主人公の父というかなり重要な位置にある二人だったのだから。
しかしやっぱり日本アニメだった。香水は豊かな香りの贈り物として登場したのではなく、二人は『ラザロ』(アンドレーエフ著)だから付けてたのだ〜!そんな理由か〜。香水が可哀想過ぎる〜。
花の香りの場合は素直な香りの贈り物として登場人物を和ませることは割りとあるのに、香水がこんな理由でもなければ登場しないというのは本当に日本ならではだなあと思う。これが香料のふるさとインドだったらどうだろう。インド経済の台頭によっていずれ日本で見ることもあるだろうインド製アニメに期待しておこう。
それにしても鋼アニメ、見ていて耽美な気持ちになったのは橘の間違った見方のせいかと思っていたが、全て主人公がいけないのではなかろうかという気がしてきた。師にぶちのめされる主人公、弟におんぶされる主人公、自己の罪にうなだれる主人公…か、可愛過ぎる…。なんでこのストーリーで主人公がこんなに可愛くなきゃいかんのか。納得がいかないまま、また続きを見てしまう橘であった。
※
とある文庫のミステリー小説(タイトルは伏せておく)を読んでいたら、密室の殺人現場に、
「硫黄の香り」
が登場。探偵役のそばにいる記録係はそれを「マッチを擦った匂い」と思い込むが、探偵役が見抜いた真実は「中世のタイマー」だった。
ランプの火口の上に金網をセット
↓
硫黄の塊を金網の上に置き火を付ける
↓
硫黄は燃えながら小さくなっていく
↓
ある程度の時間の後、燃える硫黄が金網の下の火口に落ちる
↓
誰もいないのに勝手にランプに明かりが灯る
著者によれば実際に中世ヨーロッパにはそのような目的で金網を付けたランプが存在していたらしい。検索したら昔からイタリアのシシリー鉱山などで単体硫黄が採れたそうなので硫黄の入手自体は中世でもそれほど難しくはなかったのだろう。
しかしこの話の結末の付け方は納得いかないなあ。何の罪もない庶民を複数殺してる犯人を偉い貴族だから無罪放免って…ちと身分差別が酷すぎるんではなかろうか。
読書中の耽美な小説に、耽美必須アイテムのひとつ「薔薇」が登場した。
その名も「Neige Parfum/ネージュパルファム(雪の芳香)」。
名前の通り香りが特徴的な白バラで、検索したところ1942年に生まれた比較的古いハイブリッドローズであるものの白バラの中では現在においても最も強い香りの品種なんだそう。うわー、欲しいなあ。「茶色の指」を持つ橘は頑強なオールドローズ(のぞみ)を育てるのさえやっとなのであまりバラは欲しがらないようにしているのだが、実は白い花は大好きなのだ。
※
昨日触れた牛肉熟成香の話。
香水と違ってフレーバーの世界では香りを二種類に分けて考えるそう。
・オルソネザルアロマ(Orthonasal Aroma)…鼻孔から嗅ぐ香り
・レトロネイザルアロマ(Retronasal Aroma)…口中から鼻に抜ける香り
牛肉の香りもこの二つに分けて考えるらしく、牛肉と細菌とが作り出すミルク様の香り「生牛肉熟成香」は前者のオルソネザルアロマ。霜降り牛肉特有のコクのある甘く脂っぽい香り「煮牛肉熟成香/和牛香」は後者のレトロネイザルアロマになるとのこと。こちらは細菌によらず、脂肪が酸素によって数日を経て変化した後に弱く加熱する(80℃くらいでしゃぶしゃぶにする)ことによって強く香らせることができるらしい。
昨日書いたオレイン酸やパルミトレイン酸などの不飽和脂肪酸は(パルミチン酸は飽和脂肪酸)、生牛肉熟成香と関わる成分らしい。また和牛香の方には桃やココナッツ様の甘い香りをもつラクトン類の化合物が欠かせないのだそう。
そして牛肉の香りについて一番素人向けに分かりやすく書いてくれていたのは松坂牛協議会さんのサイトだった。ここのサイトの「和牛の良さは香りによって決まる」という大前提は、香りの学習室的にはすがすがしいほど。
香りの説明も素人レベルには十分で、和牛に多い香りの成分も「甘い果物の香り」や「脂肪の香り」などに分けて上位5位まで表にして書いてくれていた。「ガンマ‐ノナラクトン」は「ココナッツ様」だとか「ジアセチル」は「バター様、発酵臭」だとかの説明も分かりやすい。表の中にはリモネンなんてお馴染みの名前もあったし、「(E,E)-2,4-ノナジエナール」という「グリーン、金属臭」も入っていた。金属臭とはまた。
和牛の香りは複雑。複雑な香りが人間を魅了するというのは、ちょっとカレーとも似ているかもしれない。
あ、あとメイラード反応との関係は無いよう。熟成香は熟成香、メイラード反応はメイラード反応、ということか。
昨日書いた「血浦→都奴賀(敦賀)」。よく考えるとおかしいような?「血浦/ちうら」と「都奴賀/つぬが」って似てるか?訛音と言われればそれまでだが言葉が訛っていくのにもルールはある。自分にはその原則から外れているように見える。
そこでふと思った。「血浦」は「ちうら」と文字通りに読むのではなく、もしかしたら「ちのかうら」と読むのではなかろうか。
理由は三つ。一つ目は【亦其入鹿魚之鼻血臭。故号其浦謂血浦】つまり「イルカの血臭ゆえに血浦と名づけた」という古事記の文の流れ。「ちうら」という読みでは臭気の表現ができていない。
二つ目は富津市の「血臭浦/ちぐさうら」→「千種/ちぐさ」。血が臭い海辺から別の地名が生まれる可能性はある。また「浦」は取れる場合がある。
三つ目は例の俗説「イルカ=血臭(ちのか)」説。「血臭」は「ちのか」と発音することもできる。というわけで、
「イルカの傷ついた鼻から血臭(ちのか)がした」by古事記
↓
「血(臭)浦」。読みは「ちのかうら」。
↓
「浦」が取れて「ちのか」に
↓
「ちのか」の発音が訛って「つぬか」に
↓
「つぬか」に改めて三文字の当て字をして「都奴賀」
↓
「か」に濁音がつき「都奴賀/つぬが」。そして「敦賀/つるが」に
…といった順番ではないかと妄想するのだった。うーん、我が妄想ながらすごいこじつけ。苦笑まじり。
検索したところ多くのサイトでは「血浦」を「ちぬら」と読み、そこから「つぬが」に繋げるやり方を取っているようだった。でもそれだと「臭」が説明できてないと思うんだけどなー。
※
ニュース検索していたらこんなのが引っかかった。
○おいしさは「氏より育ち」(2007年2月6日asahi.com)
豚肉の味を追求している養豚業界の記事。この中に【食味研究が先行する牛肉では、和牛の含むオレイン酸が甘み、いい香りにつながるという報告がある】なる文章があった。
検索して出てきたサイトによるとオレイン酸は霜降りの部分に多いらしい。またパルミトレイン酸(パルミチン酸?)というのも肉の香りに関係しているそう。で、そうした物質が作り出す様々な肉の香りを業界では「生牛肉熟成香」「煮牛肉熟成香」「焼牛肉熟成香」「熟成牛肉発酵臭」などと呼び分けているらしい。
これはメイラード反応による食肉芳香とはまた別物?それともかぶってる?
よく分からないので学習してみたい。
鋼アニメで何となく耽美な気持ちになり(←間違ったアニメの見方)、耽美な小説を読んでいたら文中に「血臭/けっしゅう」という単語が登場した。
「血の香り」や「血の匂い」や「血腥い」などは実際に血がそこに無くても(例えば危険な雰囲気の形容などに)使われたりするが、検索した感じでは「血臭」は本物の血液が匂う場合だけ使うようだった。似たものに「血液臭」というのもあるがこっちはやや固い。やっぱり耽美なら「血液臭」より「血臭」か。
※
で、その検索中、耽美とはぜんぜん関係のない奇妙な情報が引っかかった。
それが、「いるか」は「血臭/ちのか」がなまった言葉、というもの。
海豚漁では銛の傷口などから多くの血が流れ出、それがかなり匂う。そこで海豚を「血臭/ちのか」と呼ぶようになり、やがてそれが訛り「いるか」になった、らしい。
…えええ〜ほんとに〜?
と思い切り怪しんでしまったのは「いるか」と「ちのか」が全然似ていないから。ただ、これほど似ていないのにこんな説が語られるのは逆に気になる。
で、検索してみたら俗説と断定しているサイトはあれど、「ちのか」という単語が使われている文献の名前を挙げたところは一箇所も無し。それどころか古事記の中でも「いるか」は「入鹿」だった。だから「ちのか」説は俗説、でいいと思う。
とはいえ古事記には面白い地名命名譚があった。
【故其旦幸行于浜之時、毀鼻入鹿魚既依一浦。於是御子令白于神云、於我給御食之魚。故亦称其御名号御食津大神。故於今謂気比大神也。亦其入鹿魚之鼻血臭。故号其浦謂血浦、今謂都奴賀也。】(『古事記』仲哀天皇)
武内宿禰命が「名前を変えてあげよう」という神様に命じられて浜に出た時の物語。浜に行ってみたらたまたまそこに鼻を怪我したイルカ(当時は貴重な食料)がいた。そこで「御食の魚という名前を下さった」と思い「御食津大神」と名乗ることにした。そのときのイルカのせいで浜が血生臭かったのでそこを「血浦」と呼び、後にそこは「都奴賀(敦賀)」になったという。
この古事記の内容は「イルカの血」とその「血の臭さ」という部分が「イルカ=血臭(ちのか)」説と同じ。だからこの辺りから「ちのか」説が生まれたのではないかなあと思う。
ちなみに富津市の海辺にある「千種/ちぐさ」という地名も、もとは「血臭浦/ちぐさうら」から来ているという説があるらしい。こちらは人の血が戦いの後に匂ったからだという。
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■2007/02/07 (水)
ラベンダー精油で男児が女性化!? |
衝撃的なニュースが引っかかった。大元は医学系学会誌の論文らしいが(橘には読めないので)とりあえずマスコミ方面で一番発表の早かったらしいAP通信の記事タイトルをメモ。
○「Oils found in shampoos, lotions tied to rare and temporary breastgrowth in young boys」
(シャンプーやローションに含まれる精油が稀に男児の乳房を一時的に成長させる)
(2007年2月1日Associated Pressほか)
記事によると、なんとエッセンシャルオイル配合のシャンプーやスキンローションで思春期直前の男児の胸が女性化してしまった例があるという!
えええっ!!!
なんだか一見しただけでは信じられない内容だが、これは米のコロラド大学と国立衛生研究所の調査により明らかになったことで、発表されたのも医学専門誌「New England Journal of Medicine/ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン誌」(2007年2月1日号)というからかなり信頼性の高い情報と言えるのだった。
記事によると原因として考えられているのは「ラベンダー」と「ティーツリー」のエッセンシャルオイルらしい。(ただし、どちらも殺菌効果などがあるためシャンプーやスキンローションなどによく使われるため名前が出ただけのよう。これ以外の精油が安全という意味ではない)
ヒト細胞の中でこれらの精油がどんなはたらきをするかを調べたところ、女性ホルモン「エストロゲン」に似た作用を示し、男性ホルモン「アンドロゲン」の働きを阻んでいることが分かったという。むかし話題になった「環境ホルモン」みたいなものと考えればいいのだろうか?
そして「gynecomastia/女性化乳房症」になった男児は、問題のシャンプーやスキンローションの使用を止めたとたんに症状が治ってしまったという。それはかなり怪しいというか…ズバリ真犯人は精油だとしか思えないというか…。
しかし医療の専門家はこの事実は製品回収につながるほどの大事件とは見ていないんだそうな。知らなかったが、乳房の女性化は思春期ホルモンが変化する時期には少年にごく普通に見られる現象らしい。そ、そうなの?
あと男児らは皮膚に直接塗布して使用していたのであって、香りを嗅いだだけで症状が出たわけではないよう。だからアロマを楽しむだけなら問題はないと考えて良いのではないかと個人的には思った。(なにしろアロマテラピーはプラセボというのが科学界の主流だし)
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