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■2010/03/16 (火)
「七つ森」の野菜カレーは自分が作りたい味に近いな |
雑誌「デジタルフォト」のパーティがあった。おめでたいパーティではなく、休刊ご挨拶のためのものだ。次号をもって最終号となる。
20年前、雑誌ブームの頃はイケイケ創刊パーティが多かったが、近頃は長く続いていた雑誌のシミジミ休刊パーティが多いな。
「デジタルフォト」には昨年本誌表紙や別冊を含めて3回掲載してもらった。作品を多く取り上げてくれるということで、ここ最近写真家から人気が高い雑誌だった。販売も堅調だったが、出版元のソフトバンクが雑誌事業から手を引くということで惜しまれながらの休刊となった。これで多くの写真関係者が仕事を失ったことになる。
老舗写真誌に「アサヒカメラ」と「日本カメラ」があるようにデジタル写真誌では「デジタルフォト」と「デジタルカメラマガジン」があった。「デジタルフォト」の編集長は今後は「デジタルカメラマガジン」の編集に参加するということだった。
彼のことだから「軒を借りて母屋を乗っ取る」くらいのことは十分考えているだろう。
パーティは盛大なもので多くの写真家やメーカー関係者が多く集まっていた。こういう場所はかなり苦手だが、大人としてご挨拶もあるし、少し積極的になろうと思うのだが難しいね。どうしても知っている人とばかり話してしまう。
昨日会話の中でおもしろかったのは横木安良夫さんが「近頃若い人が写真を選べないってよく悩んでいるけど写真始めて1年や2年で選べるわけないよね。それにデジタル時代になって簡単に撮れるようになったけど、誰も撮ったものを理解しないうちに次次撮ってしまうから貯まる一方で後から見返したりしてないよね」
銀塩時代はまず撮影段階で確認ができないから何が写っているかわからないし、フィルム現像でムラが出たり、傷や埃がついていたり、濃度があっていなかったりと満足にプリントできるカットなんて1本に2,3枚あればいいほうだった。だから30本撮ったところで完成プリントまで持ちこたえることができるのはわずか。そこから選ぶのは、母数が少ないからそんなに大変な作業ではなかった。
フィルムと印画紙という「枠」があったおかげで表現は制限されるけれど、発想や展開は楽だ。なんでも自由というのが一番やっかいだと思える。
なぜ未だに自分がフィルムと印画紙を使っているのかを考えていたら、「枠」をもとめているのではないかという結論になってきた。
あっというまに日本からカラー印画紙が消えた。アナウンス翌日には全てのお店の棚から黄色の箱がなくなった。いったいどういう人が買い込んでいるんだろ。
ある情報によれば業務用のロールペーパーはそのまま生産されるので、需要があればカットして販売もありうるということだが、コダックが「工場閉鎖」としているだけに、どこまで信じていいのか分からないところだ。
今年の木村伊兵衛賞が高木こずえになったのはとても興味深い。とうとうデジタル作品での受賞となった。今までアウトプットはデジタル出力であってもインプットは銀塩であり、言わば「ストレートフォト」だった。
そこへデジタルでの合成を軸に考えている作品を「写真」として日本の写真界が認識したのだ。彼女の作品は5年前なら「写真ではない」とされていたはず。
今一番気になるのは「何が写真なのか?」ということだ。僕が学生の頃は「印画紙に定着されたものが写真」という厳然たる定義があった。カメラを使わないフォトグラムという作品形態もあるがそれも印画紙に定着させている。
2005年を境にインクジェットでの作品製作が急速に増え、以前なら美術館での展示にインクジェットプリントはタブーであったのに関わらず、名だたる美術館が相次いでインクジェットプリンを認めるようになっていく。もちろん東京写真美術館もだ。
今まで写真はイメージをカメラとフィルムと印画紙によって規定されてきた。見たようには写らないのが前提で、まして感じるように写るなんて幻想だった。写真を撮るものは常に「受け入れの気持ち」を要求されつづけてきた。
そけへフォトショップが現れた。CS5ができることといったらめまいがしそうだ。http://www.youtube.com/watch?v=dgKjs8ZjQNg
もはや「こうしよう」という発想があったらできないことは何もない。カメラすら要らないかもしれない。IMAGE TAKER であった写真家の仕事はIMAGE MAKER へと変わっていくのか。
今月23日から渋谷ルデコでワークショップ2Bのグループ展を開催する。そこでもポケットフィルムから11×14インチのカメラ、ハイエンドデジタルカメラによるメーター級の展示、レイヤー合成やステッチングの作品まで、もちろんモノクロバライタ印画紙によるプリントもある。
何が写真で何が写真ではないのか。「私は写真をこう考えている」と言い切れるものだけが写真家と呼べる時代になってきた。
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■2010/03/11 (木)
大きなニュースがふたつ。 |
窓の外が明るい。今日は暖かそうだ。一雨ごとに春になっていく。
昨日アシIが「大変です、コダックのカラーの印画紙がなくなります」と言う。僕もtwitterでチラッと見ていて気になっていた。カラーをプリントする大多数がコダック製を使っている。
調べたらまさか、と思っていたがコダックが突如販売終了をアナウンスしてきたのだった。http://www.nationalphoto.co.jp/1F/kodak_news_04.htm#20100309
昨年コダックの印画紙の銘柄が減り、面質も選べなくなり、サイズも限定され、紙も薄くなり、いい要素はひとつもなかったのだが、まさか急に販売終了に追い込まれるとは思いもしなかった。
まだフジフィルムが存続するようだが、あの「コダック」がねえ... 街の写真屋さんは、いまだにすべてのお店がカラーパーパーを使ってプリントしているはず。工場を停止したということは、そのケアはどうなるのだろうか?街のラボは存続の危機?それともラボ用には供給するのだろうか。
世界中の作家はどう対応していくのか。比率で言えばインクジェット派は現在でも少数の気がする。フジを使えばいいかというと、すべてのフローを考え直さなくてはならないから容易ではないことはすぐに理解できる。
買いだめがきかないのが印画紙の問題点で、厳密に言えば1年以上たつと地の白が薄い黄色にかぶってくる。現在はまだ在庫があるようだがどうしたものか。あまりに大きな出来事だと呆然として感覚が麻痺するが、その後ジワジワと効いてくる。
今ものすごい転換期に生きているということを実感する出来事だ。
木村伊兵衛写真賞が高木こずえに決まった。彼女は25歳だ。昨年末から怒涛のように露出していたから来るかな?とは思っていた。http://www.asahi.com/culture/update/0308/TKY201003080415.html
コラージュを使った作品というのも転換期の今に合っているのかもしれない。それにしても今回もまた赤々舎の作品によって受賞が決まった。これで3年連続。
またしても、という感じで石川直樹は取れなかった。今月号のアサヒカメラの選評が気になる。
以前東南アジアによく行っていたときに、地図を見ると沖縄から台湾、フィリピン、インドネシアと島伝いに船で行けそうな気がしていた。
映画では深作欣二監督「海燕ジョーの奇跡」で焼玉エンジンの小船でフィリピンへ逃げるエピソードがあった。
調べてみるとそれはベトナムから文化が伝播する道筋でもあり、海洋アジアとも呼ばれていた。それらはどこか文化風習が似通っているところがあり、国が違えど同じにおいがする。いつかぐるりと地図で見たように回ってみたいとずっと思っていた。
やっぱり同じことを考える写真家はいるものだ。16日まで銀座ニコンサロンでやっている写真展「ニライ」で染谷学さんは同じことを思っていたようだ。http://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/20100226_351491.html
染谷さんのカラーを初めて見た。褪せたような色合いがどこかで見た記憶がある。思いあったのはインドネシアで焼いたサービスサイズのプリントの色。
思わせぶりでも恣意的でもなくアジアを見ている。被写体との対話とかコミュニケーションとか感じさせない。入り込んだ目線と言うより擦れる感じだ。
写真集も出ている。意外だったのはこれがこれが染谷さんの初めての写真集だ。今アジアを思いながら写真集を見ている。
ニューヨーク在住の写真家城林希里香の写真展「Lines, Beyond」をギャラリー冬青でやっている。http://www.tosei-sha.jp/index_j.html
前回のLinesにBeyondが加わった構成で、アメリカの出版社と冬青の共同出版の写真集がベースになっている。大判の写真集で表紙にはタイトルが入っていないデザインだ。壁に立てかけておくと、ひとつの作品になる。
来月には井本礼子写真展「記憶の琴線 〜 想起する幻の光」が予定されていて、4月2日には両人ののトークショーが用意されている。
おふたりとも国際的な経歴の持ち主でプロフィールを見ていると目まいがする。しかしそのふたりがパリフォトで会って関西弁バリバリで話している姿は、紛れもなく「大阪のおばちゃん」であった。
トークショー期待してもいいと思う。
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■2010/03/05 (金)
英語で2Bワークショップ募集 |
ということで簡単にまとめてみました。
http://blog.livedoor.jp/workshop2b/archives/51444225.html
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■2010/03/04 (木)
和箪笥の上にお雛様。 |
朝起きたら目が痒い、下を向いていると鼻水が垂れてくる。今年は大丈夫かなと思っていたが春のご挨拶は律儀にやってきた。
今週は自宅で確定申告をせっせっとやっていた。ようやく目処がついて、後は源泉徴収表を添付して終わり。妻が「昔はこれが1枚に貼り切れなかったよねえ」としみじみ。
後の時間は英語の勉強をしているのだが、ひとつ憶えればひとつ忘れるという具合。ちょっと理解できると、さらに理解できないことが広がってくる。
今日も海外の雑誌社から連絡があって
We are proofing the final layout for Antilipseis # 10(僕の写真が掲載されるヨーロッパの写真雑誌).
and need to confirm the photos credits for contributors'
portraits.
Would you please send the credit for your portrait as soon
as possible to:
ポートレートって書いてあるから、てっきり肖像写真だと勘違いして送ったら、すぐさま
We need to put the name of the photographer in the credits
と返ってきた。こんなとき電話できればいいんだけど、そうするとかえって混乱するのは目に見えているしね。これが解決するのにその後数回のメールが必要だった。
これはもっと生の英語に接する機会を増やすしかない。ということで外国人のための写真ワークショップを始めることにした。メソッドはあるから事前に英語化することはできるし何より撮影とプリントは目に見えるものだから。
毎週日曜日の午前中、撮影とプリントを繰り返すという、ワークショップ初期の頃のやりかたで考えている。講座料は2500円。教えられるのは日本語でやるときの半分くらいなのでこの値段で。フィルム代は別だがプリントの印画紙代は込み。限定3名。1名でもいいくらい。
周りで写真をやりたがっている人はいませんか?
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■2010/02/26 (金)
三東で生餃子のお持ち帰り。家で焼いても旨い。 |
面白そうな写真展。
「最古の写真撮影作品集展」http://fujifilmsquare.jp/detail/10010401.html
1839年にフランスのダゲールが正解で初めて銀塩写真を発明し、その翌年1940年にはタルボットが紙ネガを使うカロタイプを考案する。カロとは「美しい」という意味だ。
実はダゲールの前に銀塩写真の定着に成功していたという話もある。ダゲールのダゲレオタイプが銀板を使った1枚物に対し、カロタイプは紙ネガを使ったネガポジタイプのため複製ができた。
そのためプリントを綴じた世界で始めての写真集が作られた。それが「自然の鉛筆」。写真師の教科書の一番最初に出てくる。残念ながら今回の展示は複写プリントのようだ。
当たり前だが歴史的に貴重なものだから一般ギャラリーでの一般公開は無理だ。紫外線に当てたらあっという間に退色していくはず。でも複写でもその当時の写真の考え方が見えてくる。
タルボットの紙ネガは数年前オークションに出されて、それを杉本博司が落札したことで話題になった。彼はそれでプリントを作っている。落札価格は杉本事務所の1年分の収益と同じだったそうだ。
リコーのGXRに新しいレンズユニットが追加された。高倍率ズームと28ミリ単焦点。28ミリはAPSCサイズのCMOSで、ズームは裏面照射型になっている。
レンズによって最適のセンサーが選べるのがGXRの特徴だ。次にはおそらく35ミリが出るんじゃないだろうか。
センサーが大きいメリットは50ミリで体験済み。28ミリAPSCのGXRとコンパクトサイズCCDのGRD3とどう違うか気になるところだ。
近頃小型でレンズ交換のできるシステムカメラが主流になってきた。ソニーも出すようだし、一眼レフメーカーも無視できない状況になっている。
火付け役のオリンパスはボディのバリエーションが3種類に増えたがレンズが増えないのは残念。使っている人はライカのレンズで遊んでいる人が多いかな。
オリンパスEーP2を使っていて不思議なことは、単焦点よりズームのほうがよく写る気がすることだ。自分だけかなと思い、使っている人に聞いてみたら「あのズームいける」という声を皆から聞く。
単焦点のほうが優れているというのは、もはや思い入れにすぎないのかな。それでもE-P2にはいつも17ミリ単焦点をつけているけどね。
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■2010/02/23 (火)
江古田でラーメン。重い... |
自宅のガレージのペンキを塗り替えてもらったら見栄えがすごくよくなった。ちょっとしたことで変るもんだなあ。暖かくなって阿佐ヶ谷から江古田の自転車通勤が楽になった。揺り戻しはあるにせよ、春に向かっているのが実感できる。
「最後のレジュメ講座」とアナウンスしたら、あれよあれよというまに10人の応募があり、その後も申し込みがきているようだ。
1年以上この講座は続いていて、募集の度に若い写真家に勧めるのだが「必要なのはわかっていますけど、今じゃなくても。日本語で書いたものを翻訳してもらえばいいわけだし。やっぱり3万円は高いですよ」という答えになる。
もったいないなあ、っていつも思っていた。もしこれが通常の営利目的のカリキュラムなら3万円なんてありえない。毎回書いたものをもとに面談を重ね、相手にどうしたら自分の写真が伝わるかを徹知的にレクチャーしていく。英語をベースにこれをやれる人は日本には数えるほどしかいないだろう。
日本語の曖昧さは海外には通じないから、全ての筋道を通さなくてはならない。すると自分の写真がどこから来ているのかはっきりしてくる。これはかなりの苦痛を伴うが理解できたときには快感を覚える。そこから初めて意図的な作品作りが生まれてくる。
日本語で書いたものを翻訳しようとしても必ず無理が生じる。日本語は英語にそのまま置き換わらないのだ。でも英語で作っておけば大概の言語に翻訳可能だ。
そんな話を昨晩阿佐ヶ谷で飲みながら写真家の岡嶋和幸さんとしていた。彼もまた「気になってはいるんだけど...江古田は遠いし...」
そんな背中を蹴飛ばすように一緒にいたhanaさんが「やるべき!」。彼女は現在参加していている。そしてその劇的な効果も体験済み。「なぜ自分が写真をやっているのか理解できたように思う」と言っていた。
今回講師の横内さんの最後のレクチャーを受けれる人は本当にラッキーだと思うぞ。
英語レジュメづくりは定員になりました。
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■2010/02/22 (月)
英語レジュメ作り最終回募集 |
英語のレジュメ作り第8回の募集です。今回で最後の募集となります。
この講座では英語の実力は問いません。日本語でも大丈夫です。講師が責任をもって英語にします。もちろん講義はすべて日本語です。
ここ最近、作品につけるステートメント、作家を紹介するプロフィールの大事さが色々なところで言われています。現在作家には作品を方向付ける作業が不可欠であり、それがなされていないものは最初のステージにすら上がれません。
わざわざ英語で作る目的は、汎用性の高さと自分の作品を客観視できることにあります。
僕自身も講座を受け、略歴とdagasitaシリーズ、adayシリーズのステートメントを作りました。海外からの依頼の時に要求されるものが全て揃っていたため、実際に依頼があった場合大きく役立ちました。
また英語という母国語以外のツールを使うことで、遠まわしな表現や、ニュアンスに頼ることができず、シンプルに考え続けた結果本質的なものは何かということがはっきりしてきました。それは次の作品を制作する上でとても役立っています。
講師は1954年インド共和国コルカタ(カルカッタ)生まれ、アメリカ合衆国ロサンゼルス育ちの日本人横内重雄氏です。
国際基督教大学教養学部語学科卒業後、外資系企業のマーケティング活動に携わり、数多くのブランドを育成しています。
これが最後のチャンスです。作品発表を考えている人は必ず受ける価値があると断言します。
参加費 全6回 3万円 初回徴収
日程 次期は3月20日からの開始で、4月3日,17日, 5月1日, 15日, 29日の隔週土曜日を予定しております。
時間 午後7時から2時間半程度
場所 江古田 ワークショップ2Bと同じ場所です。参加者には地図をお送りします。
参加人数 5名限定
申し込み連絡先は
toyzmccoy@yahoo.co.jp
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