みずもり亭日誌

粥川準二の雑記帳

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さるさる日記

2008/06/30 (月) 日記を引っ越します

 7年間続けてきた「みずもり亭日誌」(外部のウェブ日記)ですが、このたび、「さるさる日記」から「はてなダイアリー」に移転することにしました(同時に、形態的にもブログ化しました)。
 これまでのエントリーはそのままにしておくことにします。
 新しいURLは以下の通りです。
 
みずもり亭日誌2.0
http://d.hatena.ne.jp/KAYUKAWA/

 もしよければブックマークを変更してくだされば幸いです。(ミクシィ経由で読んでくださっている方には関係ありませんが。)
 さっそく書き始めています。最初のエントリーは……。
 今後ともよろしくお願いします。08.6.30

2008/06/28 (土) スーザン・ジョージ、空港で足止め?

 9時47分付けで届いた知人からのメールによると、G8関係で来日したスーザン・ジョージ----『なぜ世界の半分が飢えるのか』(朝日選書)で有名な論客----が、成田空港の入管で足止めされているとのことです。11時54分現在、状況はわかりませんが、どうしても、アントニオ・ネグリのケースを思い出していまいます。事務的な手続きに時間がかかっているだけならいいのですが……。僕には何もできないので、取り急ぎ、ここに記しておきます。08.6.28 (追記:深夜に帰室したのですが、12時20分付けの同じ知人からのメールによれば、無事、入国できたそうです。とりあえず、よかったですね。)

2008/06/26 (木) お知らせ----『現代思想』7月号「特集 万能細胞」

 先ほど、青土社の月刊誌『現代思想』7月号「特集 万能細胞」が届きました。おそらく書店にも並び始めているでしょう。前述した通り、僕は「「万能細胞」はどのように“万能”なのか」という、やや長めの文章を書いています。いうまでもなく、iPS細胞とその周辺について書いたものです。iPS細胞については、僕も寄稿した『メディカルバイオ』のほか、『ニュートン』や『日経サイエンス』も特集を組んでいますが、『現代思想』の特集は、他誌とは一線を画しています。雑誌の性格を考えれば、当然といえば当然ですが。なお僕以外に、栗原千絵子さん、塚原東吾さん、林真理さんなどの力作が収録されていて、かなり充実した特集となっています。
 もちろん、アマゾンでも買えます。
 
『現代思想』2008年7月号「特集 万能細胞」

 先日紹介した『メディカルバイオ』7月号 と合わせて、よろしくお願いします。08.6.26

2008/06/25 (水) 「心の闇」から「社会の明るみ」へ(1)

 あまり気が進まないのだが、騒ぎが少し落ち着いたいま、僕はそろそろ例の件について書かざるを得ない----。
 秋葉原の殺傷事件について。
 すぐに思い出したのは、おそらく多くの人と同じように、7年前(の同じ日!)、当時30代だった男が小学校に侵入して多くの子どもたちを殺傷した事件、いわゆる池田小事件である。同時に思い出したのは、僕がまだテレビを観る習慣があったそのころに観た、あるニュース番組の一企画である。記憶が曖昧なのだが、番組は留守番電話を設置し、視聴者に、この事件についての意見を吹き込んでくれるよう求めた。放映されたのは、何かパフォーマンス的な映像とともに、視聴者から寄せられた音声メッセージを編集したものだった。もちろん、「あんなヤツ、すぐに死刑にしちまえッ」と加害者を罵倒するメッセージもあった。当時の風潮の主流である。何か残虐な事件が起きるたびに、加害者の「心の闇」が語られる時代でもあった。しかし、「他人事とは思えない……」、「私も彼と同じ……」と、(被害者ではなく)加害者に同情や共感を示すメッセージもまた少なからずあったのだ。もちろん、制作者による作為的な編集もあったかもしれない。僕の記憶だってあやしい。しかし、それらを差し引いても、そうしたメッセージが目立っていたはずだ。当時の雰囲気では、あの企画は異色だったと思う。だから僕はよく覚えている。
 それから7年----。
 人々はすぐに、事件を社会背景と結びつけて語り始めた。残虐な事件を、貧困や格差の問題をからめて論じることなど、7年前にはほとんどなかったはずだ。加害者への同情や共感も珍しくない。とくにネット上ではその傾向が強い。
 時代の変化は、インターネット環境の普及・向上だけではないだろう。たとえば、論客と呼ばれる人々では、雨宮処凛「秋葉原の無差別殺人、の巻」東浩紀「若者の利害軽視する社会」、などが目に付いた。(下に続く)

2008/06/25 (水) 「心の闇」から「社会の明るみ」へ(2)

(上からの続き)
 彼らのような論客だけではない。スポーツクラブのプールでは、おばさんがこう話すのが聞こえてきた。「どんな人がいるかわからないからね〜」。しかし彼女は次のように続けた。「人買いみたいな会社があったでしょ。だからあの人個人の問題じゃないのよ。社会全体で考えないと、安心して街歩けないわ」。語られているのは「心の闇」ではなく、「社会の闇」である。いや、「闇」というのは明らかすぎる現実か。人々は、それを語らずにはいられなくなったのだ。
 もちろん、僕のアンテナが偏っている可能性もある。
 今回の加害者は、マンガやアニメやゲームが好きな人だとも伝えられている。だったら、なぜ秋葉原で、という素朴な疑問もわく(その疑問へのヒントになるのが、森永卓郎「「秋葉原無差別殺傷事件は何を意味するのか」)。僕としては、彼の言い分をできる限り聞いておきたい気がする。たとえまったく理解できないものだとしても。
 そして、まるでタイミングをはかったかのように、別の有名な殺人者が死刑にされた。最もわかりやすい解釈は、「人を殺したら、あんたも殺すよ」という国家の威嚇だ。しかし、死刑に犯罪の抑止効果がないことなど、少なくともこの20年ぐらい、ずっと言われてきたはずだ。したり顔でそれを言う論客もいるようだが、そんなことは国家だって承知だろう。それとも国家は「あなたやあなやの大切な人を殺したヤツは、国家がちゃんと殺しますよ」と宣言したいのだろうか。
 僕はこの2週間ぐらい、こんな曲を繰り返し聴いていたりする。永山則夫の著作を読み直してみようかなとも思う、今日このごろ。08.6.24

2008/06/23 (月) お知らせ--『メディカルバイオ』iPS細胞特集

 たったいま、オーム社の隔月刊誌『メディカルバイオ』7月号が届きました。僕は、「動き出した世界のiPS細胞研究、産業応用」という特集のなかで、「iPS細胞と生命倫理行政」という短い記事を書いています。大きな特集のなかのほんの一部ですが、もしよければお読みください。アマゾンでも買えます。
 
『メディカルバイオ』2008年7月号

 なお数日中に、僕がiPS細胞について書いた記事を掲載した雑誌が、もう1つ発売されます。こちらもお知らせしますので、合わせてよろしくお願いします。08.6.23

2008/06/22 (日) 日記の引っ越しについて

 僕は、外部の日記には「さるさる」という日記サービスを使っているのだが、前述の通り、エントリーあたりの字数制限があることなど、機能の乏しさに限界を感じていて、そろそろ引っ越ししようと思っている。
 それで本日、「さるさる」のエントリーをそのまま引っ越し(エクスポート)できるという、ただ1つの理由で、某ブログサイトに登録し、過去のエントリーを1日がかりでエクスポートしてみたのだが……うーん、デザインも機能もいまいち。デザインについていえば、どのテンプレートも気に入らない。テンプレートをもとに、「CSS」などをベンキョして自分で改良しようとも思ったのだが、さっぱりわからない。僕はもともとこういうことが苦手だから本家本元のウェブサイトも放置し続けているのだが(苦笑)、それはともかく困ったものだ。いまひとつ、新居(?)に落ち着いて書こうという気が起こらない。
 やはり過去のエントリーはこのまま置いておいて(消すわけではない)、高機能で人気の日記サービス「は○な」に引っ越しするかな。あそこなら知人も有名人も多いし。
 もう数日、迷うことにしよう。いずれにせよ、journalism.jp内のブログとの棲み分け方法も考えないといけない。08.6.22

2008/06/20 (金) 近況(映画、出版、ライブ)(1)

●12日(木)
 夕方、やっとのことで某誌の原稿を書き上げて送信。いったいどれだけ時間かけてんだか……。かなり集中して書いたためであろう、腰の痛みが増す。
●13日(金)
 午前中から六本木へ。前述したように『コレラの時代の愛』の試写を観る。秀逸。(夜、宣伝担当者からメールが届いた。マメだなあ……。)
 一蘭で食事してから三越前に移動。小出由紀子事務所で齋藤裕一「書を放つ」展を観る。いつものように、いくつかのアール・ブリュット関係の情報を仕入れる。
 京橋に移動。
 八重洲古書店で時間を調整してから、映画美学校で『鳥の巣 北京のヘルツォーク&ド・ムーロン』の試写を観る。「鳥の巣」というのは、いうまでもなく、北京オリンピックのメインスタジアムとなる建物のことで、この作品はその「鳥の巣」の建築過程を追ったドキュメンタリー。僕はオリンピックにはほとんど興味ないが、建築をテーマにしたドキュメンタリーということに惹かれて観てみた。監督(2人)と主人公の建築家(2人)は、ドイツ語圏のスイス人だが、舞台が中国なので、言語はドイツ語のほかに中国語と英語が使われている。ヴェンダースの作品が典型だが、こういう多言語が入り乱れる作品は好きだ。僕は字幕を追っているだけだけど(笑)。
●14日(土)
●15日(日)
 痛みがそれなりに激しく、レクリエーションの予定をキャンセルし、ゲラの校正のみに集中する。
●16日(月)
 痛みがひかなかったらクリニックに行こうかと思っていたのだが……ひいていた。ということで、終日、自室にて雑務。
●17日(火)
 午後、京橋のメディアボックス試写室で、『落語娘』の試写を観る。まあまあかな。ていねいにつくり込まれた作品ではある。
 夕方、文京シビックセンターで、出版研究集会の分科会に参加。林香里さんほかパネラーらの話が興味深かったのはもちろんだが、ひさしぶりにある同業者と会えたこともよかった。(下に続く)

2008/06/20 (金) 近況(映画、出版、ライブ)(2)

(上からの続き)
●18日(水)
 午後、所用で虎ノ門に立ち寄ってから、夕方、恵比寿へ。
 リキッドルームで、toe/sourのライブを聴く。基本的にはsourのツアーのファイナルだったのだが、僕の目当てはもちろんtoe。sourについてはあまりよく知らず、YouTubeでさらっと聴いたことあるていど。ちなみにオーディエンスの平均年齢は……僕より10歳以上若いだろう(苦笑)。toeが先であることはわかっていたので、ガンバって前から2列目へ(もちろん会場はオールスタンディング)。ギターの山嵜氏の目の前である。演奏はもちろん秀逸だった。山嵜氏のMC以外は(笑)。
 toeの演奏が終わると、僕は後ろに下がってマウンテン・デューを飲みながらクールダウン。sourはそのまままったりと聴くことにした。よかったのは、ある曲で、何人かがゲストで入ったのだが、そのなかに、toeの美濃氏(ギター。彼はsourのアルバムのレコーディングエンジニアでもある)とクラムボンのミト(ベースではなく、キーボードと効果音?)がいたこと。彼ら自身も言っていたように、確かに豪華メンバーだったね。
●19日(木)
 痛みがかなり激しい。昼間は休んでいたのだが、動ける範囲で動いたほうがいいかなとも思って、夕方、思い切って、また文京シビックセンターへ。出版研究集会の全体会で、江川昭子氏の講演を聴く。オリコン訴訟への言及もあった。それがメディアであまり取り上げられないことと、時代の「空気」との兼ね合いをからめて紹介していたのが印象的だった……のだが、同時に隔靴掻痒でもあった。それは話し手も同じかもしれないが。
●20日(金)
 痛みが激しく、クリニックに行こうかどうか迷っていたのだが……本(書評の対象本やゼミで輪読している本)を読んだり、珍しくギターを弾いたり----「弾く」というレベルではないが----しているうちに、それなりにおさまってきた。
 ようするに軽度の再発はあるものの、心配するほどでもないということだろうか。もちろん油断も禁物だろうが。08.6.20

2008/06/16 (月) マルケス原作、映画『コレラの時代の愛』

 諸事情により、短めに----。
 13日(金)の午前中、六本木のGAGAの試写室で、『コレラの時代の愛』(の試写)を観てきた。いうまでもなく、ガルシア・マルケスの小説を映画化したものである。
 これは大当たりだった。
 僕は、『百年の孤独』(新潮社)など、いくつかのマルケスの作品を読んでいるのだが、この作品の原作は未読だった。僕はこの25年間、映画を観て、「面白い!」とか「え?」とか思ってから、原作を読む、ということを繰り返してきたのだが、この作品もそうなりそうだ。
 マルケスの作品を原作とし、ラテン系俳優を何人も起用していて、そのうえコロンビアでロケまでしているのに、使用されている言語が英語、ということには----映画ではよくあることとはいえ----ガクっときた。でも、それを差し引いても、いい映画だと思った。
 いまの日本では、この作品の主人公のような純愛は、「ストーカー」とみなされかねないだろう。そんな日本社会の男女(とくに男)と、この映画の描く世界の男女(同前)とのギャップが面白かったのかもしれない。また、いまの日本社会は「コレラ(感染症)の時代」ではなく、「がんや糖尿病や卒中(成人病=生活習慣病)の時代」である。つまり熱に浮かされるのではなく、じりじりと苦しめられる社会。そのギャップも興味深かったのかもしれない。ようするにノスタルジーの一種を感じてしまったのだろうか、僕は。
 そのほかの最近の出来事については、またいずれ。08.6.16

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